地域連携室の役割は?
地域連携室の役割は「コーディネーション」
地域連携室は「当クリニックと地域の医療機関や介護事業者そして関連職種の方々をつなぐ部署」です。
患者さまがスムーズに医療機関へ受診できるように、医療機関、介護事業所をはじめ、行政や福祉に関わる多くの施設を繋ぐ役割を担います。
三原クリニック地域連携室に求められる役割とは
- 受診前相談(サポート)
- 認知機能に衰えを感じたご本人やご家族、そしてケアマネジャー、かかりつけ医師からの相談・依頼をきっかけに受診につなげます。
受診前の相談の際に、ご家族から今の状態、家族背景、生活スタイル、嗜好などをお聞きします。
少しでも多くの情報を入手することが必要になりますので、事前に「問診票」(PDF/word)(※もの忘れ外来受診のながれ_参照)に記入し、提出いただきますようお願い申し上げます。 担当ケアマネジャーからは、今の介護サービスの状況、サービス利用時の状況など細かくお聞きし、受診につなげます。
またご本人の受診拒否により受診困難な場合には、地域包括支援センター、初期集中支援チームなどへ情報提供することにより、スムーズに受診に導けるように「つなぎ」の役割を担っています。 - 診断後のフォロー
- 介護保険申請の為の情報提供や地域資源の情報提供、そして担当のケアマネジャーがお見えになればケアプラン作成に向けた情報共有、情報連携をおこないます。
また、必要に応じてレスパイトケアや薬剤調整のための入院手続きもいたします。 - 地域連携パスを運用する機能
- 認知症初期集中支援チームの看護師やソーシャルワーカーの方々と連携し、認知症疾患医療センターとして介入が必要な方の情報を収集し、医師と共有する役割を担っています。
- 研修会、協議会を開催する機能
- 認知症疾患医療センター協議会時、実績報告並びに事例紹介を通じて地域の連携機関と情報共有しています。
- 近隣医療機関、介護事業者への啓発活動
三原クリニック地域連携室における実績
2023年度(2022年4月~2023年3月) 相談者内訳、年齢、相談内容、相談時対応
〇2023年度相談件数総数は2,821件でした(前年度2,336件 前年比120.8%)
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- (1)地域連携室への相談者
- ご家族からの相談は昨年度同様最も多く、次いで地域包括支援センターからの順となっています。
最も前年度より大幅な伸びを示したのは、「本人」からの問い合わせでした。(前年度比146.6%)
また地域のかかりつけ医の先生方からの問い合わせも増えてきています。四日市市認知症早期診断事業の効果が期待できます。
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- (2)相談内容の対象となる患者年齢
- 80歳代が最も多く、全体の約半数です。
85歳を超えると男女とも2人に1人が認知症を発症するというデータが報告されています。
次いで70歳代が続いています。90歳代も増加傾向です。超高齢社会の大きな課題です。
また昨年度より飛躍的に増加したのが、64歳以下です。(前年実績138名 前年度比126.0%)
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- (3)相談内容
- 受診に関するご相談が最も多く、次いで社会資源の活用といった日常生活での困難の克服に関する内容が多くみられます。また療養に関する相談も年々増加してきています。
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- (4)相談時対応
- ご相談を伺うなかで、ソーシャルワーカーとしての知見と連携機関からの情報によって個々の相談者に応じた情報をご提供させていただいています。
また、相談内容から医療介入が必要と判断した場合には、受診勧奨をいたします。
何よりもご本人、ご家族の方々に寄り添った対応を心がけています。